2011/08/27

鎮魂の花火に向けて

前POSTで募集した「鎮魂の花火」に対し、お陰様で予想以上のご協力を賜りました。
今回は私の他に3人がご協力を募りましたが、私のところだけでも35人/50口以上の資金が集まりました。最終的な数字は集計中のため、追ってご報告させて頂きます。

ご支援/ご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。


いよいよ本日19時、138発の花火が上がります。
甚大な被害を受け、あらゆる物を失った地の夜空を彩ってくれることでしょう。
今回の花火の主旨にご賛同、ご支援頂いた方々には同時刻、共に祈って頂ければ幸いです。


また、観覧にお越しの皆様にご案内とお願いが有ります。

犠牲になられた方のお名前の読み上げは萱浜地区は上野邸(北才ノ上)、雫地区は雫公会堂にて18時半より行います。
ご遺族や地元の方は同時刻までに、それぞれの場所にお集まりください。
また花火の打上げ終了後はささやかなお食事とお飲物をご用意しておりますので、再度同場所にお集り頂きたく存じます。

花火を打上げる時間も含め、17時半頃より、地元の方以外の車は通行禁止とさせて頂きます。
同地区にご自宅やお知り合いのお宅が有るなど、車を停める場所がある方はそちらへお願いします。
車を止める場所が無い方は、「JAそうま貯蔵施設」に車を止め、徒歩で会場までお越し下さい。
くれぐれも路上駐車はお止め下さい。


萱浜地区は現在も電気が通っていなく、日が暮れると闇に包まれます。
歩行など、十分にお気をつけ下さい。


今回の花火は鎮魂と慰霊で有り、通常の花火大会のようなお祭りやイベントでは有りません。
打上げ前には犠牲になられた方のお名前を読み上げ、黙祷を捧げます。
打上げ中はもちろん、その前後も騒いだりされませぬようお願い申し上げます。


我々スタッフは「黒子」に徹します。
地元にお住まいの皆様、並びに、恩師や知人が津波等で亡くなった方など、
地元に縁のある方々が静かに観覧できるために最大限の配慮をする所存です。

以上、よろしくお願いいたします。

2011/08/08

鎮魂の花火

南相馬市原町区萱浜、311の津波で壊滅した地域。
そこには生まれ育った故郷を再生させるため、昼夜働き続ける男達がいます。

彼らのリーダー、上野敬幸38歳。
彼の御両親と小さなお子さん2人も津波の犠牲になりました。
上のお嬢さんは遺体で見つけたものの、3歳になる息子さんは未だに見つからず..

震災の翌日、東京電力福島第一原発の事故で、南相馬市民の多くは強制的に避難させられました。
彼は萱浜にひとり残り、娘さんの遺体に寄り添いつつ、息子さんと両親を探しました。

それは現在も続いています。
朝4時に起き、晴れた日は自宅のあった庭に鯉のぼりを上げ、息子さんの帰りを待っています。

最初はひとりで、日が経つに連れ、ひとりひとり地元に帰ってきた仲間達と..
彼らの中には家族全員を失った者も居ます。

やがて、他の地域からも噂を聞きつけて集ってきた人々も合流し、トータスという小さな組織が生まれました。
彼らは自宅周辺の捜索以外にも、瓦礫撤去や側溝の清掃など生まれ故郷の再生のために昼夜活動しています。


先日、彼らの宴会に参加させてもらう機会がありました。
この時、上野さんからお願いされたことがあります。

「折り入ってお願いがあります。萱浜、(隣の)雫の犠牲者を合わせると138人、
お盆に138発の花火を打ち上げて、地元のみんなに見せてやりたいんです..。子供達も花火大好きだったしなぁ」


彼には前々から「困ってる事は無いか?必要なモノがあったらなんでも言ってください」と何度も言いました。
彼の答は決まって「子供を失った今となっては欲しいものなんか何もありませんよ」でした。

その彼が初めて自ら要望を言ってくれた..。
彼の希望はなんとしても実現しなければならない。
自分の全存在を懸けても花火を打上げ、成功させる!
彼とその場に居た仲間達、そして自分自身に誓いました。


翌々日の月曜から早速動きました。
南相馬市役所、南相馬警察署、相双地方振興局を回り、花火の打上げに必要な情報を集め、
東京に帰ってからは、何度か徹夜して打上げ許可の申請に必要な書類を作成しました。
花火屋さんを見つけ出し企画の説明と交渉。
他の仲間達もそれぞれ準備に奔走しています。
そして先日、皆の努力の甲斐もあり、花火打上げに伴う全ての許可が下りました。

あとは花火を打上げるための資金だけ..
賛同して頂ける方に協力を賜りたいと思います。
亡くなった方々の慰霊と鎮魂のため、貴方の力を貸して下さい。

今回の花火は萱浜地区と南相馬市の復興の歴史にとって、小さな1ページに過ぎないかもしれません。
だけど、この小さな歴史を皆の力で作っていきませんか?


花火一発の値段が5000円、一口5000円で募集し、138口集まった時点で終了します。
お1人様何口でも結構ですが、できるだけ多くの人に参加してもらいたく思います。
必要な資金が集まった際には、ご協力頂いた方々のリストを作り、萱浜青年団に渡します。
彼らに「こんなにたくさんの人が応援してるよ」ってことを知らせたいのです。

ご協力頂ける方は下記までメールをください。(twitterのフォロワーさんはDMでも結構です。)
elan.elise@gmail.com


311以降、時が止まった地区と、国や行政から見捨てられたも同然の彼らに力と勇気と愛をください。